1.事業を取り巻く経営環境について
(1)証券取引、為替取引における規制について
当社は、クイック入金サービスにおいて、個人投資家の銀行口座から証券、外国為替の証拠金口座への資金移動をサポートするサービスを提供しておりますが、証拠金倍率の上限規制が導入される等当局による規制が強化され、取扱件数が減少した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)株式市況、外為市況等の変動について
当社の提供するクイック入金サービスによる売上げは、株式、外為等市況の変動幅が大きい程取引件数が増加する傾向にありますが、市況変動幅が小さくなった等の理由により取引件数が減少した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)競合と参入障壁について
当社の提供する資金回収支援業務のうち、クイック入金サービスについては金融機関とのシステム連携のノウハウは専門性を要求されるため、参入障壁が高いものと認識しておりますが、その一方で、EC事業者の運営する仮想店舗での物販に伴うクレジットカード、コンビニエンスストア店頭払い等の収納代行サービスは参入障壁は必ずしも高いものではないと認識しております。これら決済等のうち収納代行サービスについては、新規参入による競争の激化により低価格競争を余儀なくされた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
2.当社の事業体制について
(1)代表取締役社長への依存について
当社の事業の主要推進者は、代表取締役社長の江田敏彦であり、当社のビジネスモデルの開発、事業の推進において、重要な役割を担っております。当社では組織的運営、幹部の育成を進めておりますが、今後何らかの理由により江田敏彦の業務継続が困難となった場合、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
(2)小規模組織であることについて
当社は平成22年12月31日現在、役職員合計が32名で、このうち取締役4名(うち非常勤取締役1名)、監査役3名(うち非常勤監査役2名)と小規模な組織であり、内部管理体制や業務執行体制も組織規模に応じたものとなっております。そのため、もし社員が予期せぬ退社をした場合にはメンバー構成に重大な変化が生じる可能性があります。
(3)営業体制について
当社の現状の規模では直接顧客企業への営業展開を行うことには限界があるため、顧客開拓等については、事業上のアライアンス先の営業に協力を得ております。このため、アライアンス先の事業戦略が変更されたり、アライアンス先が計画通りの販売先数、決済取次件数を達成できない等の事情が発生した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、当社が直接営業を行った既存の顧客に対しては、追加サービスを提供することにより売上の拡大を図っておりますが、既存顧客に対して当社が想定する新たなサービスを提供することができなかった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(4)ファイナンスサービスについて
当社は平成20年度よりファイナンスサービスを限定的に開始し、ファイナンスサービスの延長として当社顧客の売掛債権の買取を実施しております。かかる業務に当たっては売掛債権収納業務を通じた信用状況の動的管理によりリスクの低減を図っておりますが、回収が困難になった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(5)人材の確保について
当社は市場のニーズに合った良質のサービスを提供していくために、高い能力と志をもった人材を少数精鋭で揃えることに注力してまいりました。当社は、今後の事業拡大に伴い、内部管理体制の一層の拡充を図って参る所存ですが、人員の増強、組織の整備に適切かつ十分な対応ができなかった場合には、経営に支障が生じる可能性があります。
(6)個人情報の漏洩について
当社は決済取次サービスの提供において、個人情報を有することがあり、事業の拡大に伴い当社の取り扱う個人情報が増大する可能性があります。当社は個人情報に係る社内管理体制を整備し、役職員に対する教育を実施し、財団法人日本情報処開発協会よりプライバシーマークの付与認定を受けております。しかしながら、外部からの不正なアクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、当社の事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を与える可能性があります。
(7)システム障害について
当社はインターネットを活用した決済関連の業務受託を行っており、金融機関、コンビニエンスストア、カード会社等のシステムとネットワークで接続されております。当社の運用するシステムについては基本的に二重化すること及び定期メンテナンスの実施により障害対策を講じておりますが、直下型の地震等の自然災害や事故等の不測の事態が起こった場合、外部からの不正侵入によるシステム動作の不良、当社又はネットワークで接続された他社のシステムダウンによるサービスが停止した場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(8)業務委託先のシステムについて
当社は、株式会社エヌ・ティ・ティ・データと業務提携を行い、決済収納システムの構築と運用の一部を委託しております。同社のシステムは極めて信頼性が高いものと認識しておりますが、不測の事態により障害が発生した場合は、当社の業務が正常に行えなくなり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.その他
(1)新株予約権により株式希薄化について
当社は、株主価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、当社の業績向上に対する役職員の士気を一層高めることを目的として、平成13年改正旧商法第280条ノ20及び第280条ノ21の規定に基づく新株予約権を付与しております。この新株予約権が行使された場合は、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。平成22年12月31日現在の新株予約権の関する潜在株式の累計は1,128株であり、これは発行済株式総数15,503株の7.2%に相当します。
(2)税務上の繰越欠損金について
当社は、設立初年度からのシステム投資等を原因とする税務上の繰越欠損金を抱えており、当事業年度末で328,050千円となっております。当社は、当期まで法人住民税均等割のみの納付となっておりますが、当社の利益計上が今後も継続した場合、現在存在する税務上の繰越欠損金が解消され、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が発生し、税引後当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える恐れがあります。